OCC News Vol.13(2022.9.9)
2022/09/09 (Fri) 11:00
メールマガジン〔OCC News〕 2022.9.9発行 Vol.13
「OCC 分析センター:炭化けい素原料の分析」
関 係 各 位
平素より格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。
今回は、炭化けい素原料の分析についてのご紹介と「分析機能セミナー開催」及び「動画配信(第2弾)のご案内をします。
「炭化けい素原料の分析」
炭化けい素原料は、天然にはほとんど産出しない原料であり、シリカ(SiO2)をカーボンで還元する方法又はシリコン(Si)を直接炭化する方法で人工的に製造されます。アチソン法は前者の方法によりますが、シリカ源に珪石あるいは珪砂を、カーボン源にオイルコークスを用いて工業的に製造します。したがって、原料由来の不純物及び製造工程の影響を受けて炭化けい素原料の品質が決まります。
OCCでは、耐火物用炭化けい素原料の分析は、JIS R 2011に従って行います。分析される定量成分は、全炭素(T.C)、遊離炭素(F.C)であり、必要に応じて、遊離シリコン(F.Si)、全シリカ(T.SiO2)、全鉄(T.Fe)などを分析します。以下に分析方法の一例を示します。
【炭化けい素(SiC)の分析】
燃焼―赤外線吸収法により全炭素及び遊離炭素を分析した後、計算で求めます。
【遊離シリコンの分析】
水素発生―ガス容量法によって分析します。
【遊離SiO2の分析】
【全SiO2を分析(ガラスビードXRF法使用)】―【(上記SiCをSiO2に換算)+(上記遊離シリコンをSiO2に換算)】から求めます。また、窒化珪素(Si3N4)が入っている場合は、その分析(酸/窒素分析法)を行い、補正する必要があります。
【全鉄の分析】
試料を加熱酸分解により溶液化した後、紫外可視分光光度計法又はICP法により分析します。
【その他微量成分の分析】
さらに、他の微量成分を分析したい場合は、同じく試料を酸分解により溶液化した後、ICPを用いて分析できますが、分析したい成分ごとに検量線を別に作成することも必要になります。
このように、いろいろな分析方法を組み合わせ、想定される微量成分をその成分に応じた方法
で分析します。今回の事例はSiC原料ですが、他の原料であっても同様です。1種類の分析方
法では成分を網羅できず、多くの分析方法を組み合わせるのが普通です。そうしてはじめて、
純度などの情報を得ることができます。高純度原料ほど、多くの微量成分の分析が必要になり、
分析に時間が掛かります。また、最適な分析方法の選択は、経験と知識を要するところでもあ
ります。
今回は、SiC原料の純度を異なる認証標準物質を用いて検討した分析事例を紹介します。
日本セラミックス協会(日セラ)の「炭化けい素(微粉末)認証標準物質」をJIS R 2011「炭素及び炭化けい素含有耐火物の化学分析方法」及び耐火物技術協会(耐技協)の「遊離炭素及び全炭素分析用標準物質」で作成した検量線を用いて分析してみました。
分析値は前者の認証値と同等になることが期待されますが・・・
▼ JIS R 2011によって、日セラの「炭化けい素認証標準物質」を分析した結果▼
詳細をお知りになりたい方は、以下をクリックしてください。
http://occ.optic.or.jp/magazine/magazine_detail/index/13.html
「2022年 分析機能紹介セミナー 開催案内」
岡山セラミックスセンターにおける測定分析では、昨年10月から『ICP分析装置』や『原子吸光分析装置』を稼働させることにより、従来分析ができなかった軽元素や微量成分の分析を進めています。また、設立当初から行っている『蛍光X線分析装置』による成分分析については、迅速に高精度なデータが提供できるよう測定技術に磨きをかけているところです。
この度、皆様に『ICP分析装置』と『蛍光X線分析装置』の装置の特性、どのようなデータが得られているのか事例紹介をさせていただくこととしましたので多数ご参加いただけますようご案内します。
【開催日時】2022年10月6日(木) 13:00~16:30
▼詳細は以下をクリック▼
https://occ.optic.or.jp/event/event_search.html
「動画配信(第2弾)のご案内」
一般的に認知度の低い耐火物の事を多くの方に知ってもらい、更には岡山セラミックスセンターの事も多くの方に知ってもらう事を目的として、7/1よりYouTubeを利用した動画配信を始めました。
第二弾は「岡山の耐火物の歴史」についての紹介動画です。
耐火物の発展に大きく関わった、反射炉に注目して紹介しています。
▼ぜひご覧ください。▼
YouTube動画URL:https://youtu.be/o3CLZxxmUmU
チャンネルURL:https://www.youtube.com/channel/UCbDAv1MLjzoS650KBPK4m_A
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◎測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のご相談、お見積などのご要望がありましたら、
以下のリンクからお問い合わせください。
▼測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のお問い合わせは以下をクリック▼
https://occ.optic.or.jp/contact/contact_register.html
◎賛助会員への入会にご興味のある方
▼賛助会員のメリット、入会方法の情報は、以下をクリック▼
https://occ.optic.or.jp/contents/display/foundation/member.html
以上、OCCからのお知らせでした。
今後ともよろしくお願いいたします。
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このメールは、弊社とお名刺を交換していただいた方、セミナー、講習で
アンケートにお答えいただいた方、以前に測定・分析、受託研究などを
ご依頼された方、弊社ホームページに問合せを頂いた方にお送りしています。
今後配信を希望されない方は、こちらを クリックしてください。
https://v.bmb.jp/bm/p/f/tf.php?id=ocrf140618&task=cancel
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発行 一般財団法人 岡山セラミックス技術振興財団
〒705-0021 岡山県備前市西片上1406-18
連絡先:電話0869-64-0505 メールはホームページの問合せから
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「OCC 分析センター:炭化けい素原料の分析」
関 係 各 位
平素より格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。
今回は、炭化けい素原料の分析についてのご紹介と「分析機能セミナー開催」及び「動画配信(第2弾)のご案内をします。
「炭化けい素原料の分析」
炭化けい素原料は、天然にはほとんど産出しない原料であり、シリカ(SiO2)をカーボンで還元する方法又はシリコン(Si)を直接炭化する方法で人工的に製造されます。アチソン法は前者の方法によりますが、シリカ源に珪石あるいは珪砂を、カーボン源にオイルコークスを用いて工業的に製造します。したがって、原料由来の不純物及び製造工程の影響を受けて炭化けい素原料の品質が決まります。
OCCでは、耐火物用炭化けい素原料の分析は、JIS R 2011に従って行います。分析される定量成分は、全炭素(T.C)、遊離炭素(F.C)であり、必要に応じて、遊離シリコン(F.Si)、全シリカ(T.SiO2)、全鉄(T.Fe)などを分析します。以下に分析方法の一例を示します。
【炭化けい素(SiC)の分析】
燃焼―赤外線吸収法により全炭素及び遊離炭素を分析した後、計算で求めます。
【遊離シリコンの分析】
水素発生―ガス容量法によって分析します。
【遊離SiO2の分析】
【全SiO2を分析(ガラスビードXRF法使用)】―【(上記SiCをSiO2に換算)+(上記遊離シリコンをSiO2に換算)】から求めます。また、窒化珪素(Si3N4)が入っている場合は、その分析(酸/窒素分析法)を行い、補正する必要があります。
【全鉄の分析】
試料を加熱酸分解により溶液化した後、紫外可視分光光度計法又はICP法により分析します。
【その他微量成分の分析】
さらに、他の微量成分を分析したい場合は、同じく試料を酸分解により溶液化した後、ICPを用いて分析できますが、分析したい成分ごとに検量線を別に作成することも必要になります。
このように、いろいろな分析方法を組み合わせ、想定される微量成分をその成分に応じた方法
で分析します。今回の事例はSiC原料ですが、他の原料であっても同様です。1種類の分析方
法では成分を網羅できず、多くの分析方法を組み合わせるのが普通です。そうしてはじめて、
純度などの情報を得ることができます。高純度原料ほど、多くの微量成分の分析が必要になり、
分析に時間が掛かります。また、最適な分析方法の選択は、経験と知識を要するところでもあ
ります。
今回は、SiC原料の純度を異なる認証標準物質を用いて検討した分析事例を紹介します。
日本セラミックス協会(日セラ)の「炭化けい素(微粉末)認証標準物質」をJIS R 2011「炭素及び炭化けい素含有耐火物の化学分析方法」及び耐火物技術協会(耐技協)の「遊離炭素及び全炭素分析用標準物質」で作成した検量線を用いて分析してみました。
分析値は前者の認証値と同等になることが期待されますが・・・
▼ JIS R 2011によって、日セラの「炭化けい素認証標準物質」を分析した結果▼
詳細をお知りになりたい方は、以下をクリックしてください。
http://occ.optic.or.jp/magazine/magazine_detail/index/13.html
「2022年 分析機能紹介セミナー 開催案内」
岡山セラミックスセンターにおける測定分析では、昨年10月から『ICP分析装置』や『原子吸光分析装置』を稼働させることにより、従来分析ができなかった軽元素や微量成分の分析を進めています。また、設立当初から行っている『蛍光X線分析装置』による成分分析については、迅速に高精度なデータが提供できるよう測定技術に磨きをかけているところです。
この度、皆様に『ICP分析装置』と『蛍光X線分析装置』の装置の特性、どのようなデータが得られているのか事例紹介をさせていただくこととしましたので多数ご参加いただけますようご案内します。
【開催日時】2022年10月6日(木) 13:00~16:30
▼詳細は以下をクリック▼
https://occ.optic.or.jp/event/event_search.html
「動画配信(第2弾)のご案内」
一般的に認知度の低い耐火物の事を多くの方に知ってもらい、更には岡山セラミックスセンターの事も多くの方に知ってもらう事を目的として、7/1よりYouTubeを利用した動画配信を始めました。
第二弾は「岡山の耐火物の歴史」についての紹介動画です。
耐火物の発展に大きく関わった、反射炉に注目して紹介しています。
▼ぜひご覧ください。▼
YouTube動画URL:https://youtu.be/o3CLZxxmUmU
チャンネルURL:https://www.youtube.com/channel/UCbDAv1MLjzoS650KBPK4m_A
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◎測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のご相談、お見積などのご要望がありましたら、
以下のリンクからお問い合わせください。
▼測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のお問い合わせは以下をクリック▼
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◎賛助会員への入会にご興味のある方
▼賛助会員のメリット、入会方法の情報は、以下をクリック▼
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以上、OCCからのお知らせでした。
今後ともよろしくお願いいたします。
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このメールは、弊社とお名刺を交換していただいた方、セミナー、講習で
アンケートにお答えいただいた方、以前に測定・分析、受託研究などを
ご依頼された方、弊社ホームページに問合せを頂いた方にお送りしています。
今後配信を希望されない方は、こちらを クリックしてください。
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発行 一般財団法人 岡山セラミックス技術振興財団
〒705-0021 岡山県備前市西片上1406-18
連絡先:電話0869-64-0505 メールはホームページの問合せから
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