OCC News Vol.44(2025.6.6)
2025/06/06 (Fri) 11:00
メールマガジン〔OCC News〕 2025.5.9発行 Vol.43
「2025人材育成セミナー」の紹介
関係各位
平素より格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。
今回は、水素と耐火物原料の反応性調査について紹介いたします。
地球温暖化は全世界の喫緊の課題となっており、日本においても、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。これを受けて、企業においてもカーボンニュートラルを目指す動きが進んでいます。特に、CO2排出量の多い鉄鋼業においては、これまでの石炭使用から水素使用へ変更する水素還元製鉄などの技術開発が進められています。
製鉄工程で重要な役割を果たしている耐火物へ着目すると、鉄鋼業で水素が使用されはじめると、高炉などで使用される耐火物と水素の反応性を調査する必要があります。これまで、れんがと水素の反応についての研究はされてきていますが、れんがの化学組成は多成分ですので、得られた結果は複数の成分の影響が含まれることとなります。すなわち、これまでの研究結果では、水素によってどの成分がどの程度の暴露の影響を受けたかを見極めることは難しいと思われます。今後の水素製鉄プロセスに対して、耐火物の改良・開発を進めていく上で、耐火物の各成分と水素の反応メカニズムを検討することは重要であると考えられます。
耐火物の改良・開発の有用な手段の一つとして熱力学的検討があります。求めたい反応について熱力学平衡計算を行うことで、反応の起こりやすさを検討することができます。今回、耐火物の成分と水素の反応について熱力学平衡計算を実施したので、その結果について紹介します。
また、実際に耐火物を構成する原料について水素暴露試験を実施し,水素との反応性を調査しました。試験にあたっては、水素は可燃性ガスであるため、使用する際は取り扱いに非常に注意する必要があります。したがって、水素暴露試験の実施にあたり、水素漏れによる事故が発生しないよう万全な対策を行いました。水素暴露試験に使用した装置の概要と試験結果についても紹介します。
なお、本件は2024年に開催された第12回鉄鋼用耐火物研究会にて報告しました。詳しくは耐火物誌 vol.77 No.1 pp.16-17 (2025)をご参照ください。
(綾香 咲希)
▼水素と耐火物原料の反応性調査の詳細な紹介▼
詳細をお知りになりたい方は、以下をクリックしてください
https://occ.optic.or.jp/magazine/magazine_detail/index/42.html
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〇人材育成セミナー紹介
(1)【耐火物中級セミナー熱力学編】
このセミナーでは、中堅技術者向けに『化学反応の自由エネルギー変化』をはじめとして、『炭素と酸素との反応』、『金属-酸化物の高温での化学反応と安定関係』、『耐火物とメタル,スラグとの反応』等の7つの講義となります。
【講師】 ZEZE技術士事務所 瀬々昌文先生 (元西日本工業大学 教授)
【開催日】2025年7月2日(水)~4日(金)
【場所】 ピュアリティまきび(岡山県岡山市北区下石井2丁目6-41)
【その他】当日使用するテキストは2020年8月刊行の「TAIKABUTSU 中級編」です。
(2)【耐火物中級セミナー相平衡状態図編】
耐火物技術者向けに耐火物に関する相平衡状態図や「FactSage」を集中的に学ぶセミナーです。
相平衡状態図の二成分系から三成分系までを学ぶセミナーを1日目に、2日目は多成分系の熱力学的平衡状態を簡単に予測できる「FactSage」の操作方法や解析事例を学び、その後、実験で得られた既知の平衡状態図とFactSageで得られた相平衡状態図との比較、および耐火物への適用事例などを紹介します。
【講師】1日目 相平衡状態図編 名古屋工業大学 橋本 忍 教授
2日目 FactSage編(基礎) 株式会社 計算力学研究センター 深山大元 氏
FactSage編(実践) (一財)岡山セラミックス技術振興財団 参与 内田茂樹
【開催日】2025年8月7日(木)~8日(金)
【場所】ピュアリティまきび(岡山県岡山市北区下石井2丁目6-41)
【その他】パソコンを使用して講義を行います。
詳細は、準備が出来次第、岡山セラミックスセンターのホームページに掲載いたします。
https://occ.optic.or.jp/event/event_search/index.html
◎測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のご相談、お見積などのご要望がありましたら、
以下のリンクからお問い合わせください。
▼測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のお問い合わせは以下をクリック▼
https://occ.optic.or.jp/contact/contact_register.html
◎賛助会員への入会にご興味のある方
▼賛助会員のメリット、入会方法の情報は、以下をクリック▼
https://occ.optic.or.jp/contents/display/foundation/member.html
以上、OCCからのお知らせでした。
今後ともよろしくお願いいたします。
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このメールは、弊社とお名刺を交換していただいた方、セミナー、講習で
アンケートにお答えいただいた方、以前に測定・分析、受託研究などを
ご依頼された方、弊社ホームページに問合せを頂いた方にお送りしています。
今後配信を希望されない方は、こちらを クリックしてください。
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発行 一般財団法人 岡山セラミックス技術振興財団
〒705-0021 岡山県備前市西片上1406-18
連絡先:電話0869-64-0505 メールはホームページの問合せから
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「2025人材育成セミナー」の紹介
関係各位
平素より格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。
今回は、水素と耐火物原料の反応性調査について紹介いたします。
地球温暖化は全世界の喫緊の課題となっており、日本においても、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。これを受けて、企業においてもカーボンニュートラルを目指す動きが進んでいます。特に、CO2排出量の多い鉄鋼業においては、これまでの石炭使用から水素使用へ変更する水素還元製鉄などの技術開発が進められています。
製鉄工程で重要な役割を果たしている耐火物へ着目すると、鉄鋼業で水素が使用されはじめると、高炉などで使用される耐火物と水素の反応性を調査する必要があります。これまで、れんがと水素の反応についての研究はされてきていますが、れんがの化学組成は多成分ですので、得られた結果は複数の成分の影響が含まれることとなります。すなわち、これまでの研究結果では、水素によってどの成分がどの程度の暴露の影響を受けたかを見極めることは難しいと思われます。今後の水素製鉄プロセスに対して、耐火物の改良・開発を進めていく上で、耐火物の各成分と水素の反応メカニズムを検討することは重要であると考えられます。
耐火物の改良・開発の有用な手段の一つとして熱力学的検討があります。求めたい反応について熱力学平衡計算を行うことで、反応の起こりやすさを検討することができます。今回、耐火物の成分と水素の反応について熱力学平衡計算を実施したので、その結果について紹介します。
また、実際に耐火物を構成する原料について水素暴露試験を実施し,水素との反応性を調査しました。試験にあたっては、水素は可燃性ガスであるため、使用する際は取り扱いに非常に注意する必要があります。したがって、水素暴露試験の実施にあたり、水素漏れによる事故が発生しないよう万全な対策を行いました。水素暴露試験に使用した装置の概要と試験結果についても紹介します。
なお、本件は2024年に開催された第12回鉄鋼用耐火物研究会にて報告しました。詳しくは耐火物誌 vol.77 No.1 pp.16-17 (2025)をご参照ください。
(綾香 咲希)
▼水素と耐火物原料の反応性調査の詳細な紹介▼
詳細をお知りになりたい方は、以下をクリックしてください
https://occ.optic.or.jp/magazine/magazine_detail/index/42.html
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〇人材育成セミナー紹介
(1)【耐火物中級セミナー熱力学編】
このセミナーでは、中堅技術者向けに『化学反応の自由エネルギー変化』をはじめとして、『炭素と酸素との反応』、『金属-酸化物の高温での化学反応と安定関係』、『耐火物とメタル,スラグとの反応』等の7つの講義となります。
【講師】 ZEZE技術士事務所 瀬々昌文先生 (元西日本工業大学 教授)
【開催日】2025年7月2日(水)~4日(金)
【場所】 ピュアリティまきび(岡山県岡山市北区下石井2丁目6-41)
【その他】当日使用するテキストは2020年8月刊行の「TAIKABUTSU 中級編」です。
(2)【耐火物中級セミナー相平衡状態図編】
耐火物技術者向けに耐火物に関する相平衡状態図や「FactSage」を集中的に学ぶセミナーです。
相平衡状態図の二成分系から三成分系までを学ぶセミナーを1日目に、2日目は多成分系の熱力学的平衡状態を簡単に予測できる「FactSage」の操作方法や解析事例を学び、その後、実験で得られた既知の平衡状態図とFactSageで得られた相平衡状態図との比較、および耐火物への適用事例などを紹介します。
【講師】1日目 相平衡状態図編 名古屋工業大学 橋本 忍 教授
2日目 FactSage編(基礎) 株式会社 計算力学研究センター 深山大元 氏
FactSage編(実践) (一財)岡山セラミックス技術振興財団 参与 内田茂樹
【開催日】2025年8月7日(木)~8日(金)
【場所】ピュアリティまきび(岡山県岡山市北区下石井2丁目6-41)
【その他】パソコンを使用して講義を行います。
詳細は、準備が出来次第、岡山セラミックスセンターのホームページに掲載いたします。
https://occ.optic.or.jp/event/event_search/index.html
◎測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のご相談、お見積などのご要望がありましたら、
以下のリンクからお問い合わせください。
▼測定・分析、施設・機器利用、依頼研究のお問い合わせは以下をクリック▼
https://occ.optic.or.jp/contact/contact_register.html
◎賛助会員への入会にご興味のある方
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以上、OCCからのお知らせでした。
今後ともよろしくお願いいたします。
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アンケートにお答えいただいた方、以前に測定・分析、受託研究などを
ご依頼された方、弊社ホームページに問合せを頂いた方にお送りしています。
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発行 一般財団法人 岡山セラミックス技術振興財団
〒705-0021 岡山県備前市西片上1406-18
連絡先:電話0869-64-0505 メールはホームページの問合せから
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