大分県事業承継・引継ぎ支援センター メールマガジン
 
■アトツギ甲子園締切り迫る!■おおいた事業承継・引継ぎニュース Vol.52《定期便:2024年12月2日号》
このメールは、本メールマガジンにご登録いただいている方の他、大分県事業承継ネットワーク構成機関において事業承継支援に携わっておられる職員や士業の方など、当センターに関わりのある皆さまにお送りしております。
配信不要の方は、メール末尾のリンクから配信解除することができます。

 __c0__ 様 
 こんにちは。大分県事業承継・引継ぎ支援センターメールマガジン「おおいた事業承継・引継ぎニュース」編集長の”承 継子”です。このメールマガジンは、当センターの支援内容や事業承継に関わる様々な情報を、定期便(毎月1回発行)及び臨時便(不定期)にてお届けしています。

≪ 今号の目次 ≫
■センター便り:2025年問題目前!事業承継とM&Aの最新動向と注意点
■トピック1:「第5回アトツギ甲子園」エントリー状況
■トピック2:「事業承継 伴走支援人材育成研修2024」開催報告
■お知らせ1:「おおいた事業承継・引継ぎフォーラム2024」アーカイブ動画公開
■お知らせ2:事例動画公開「有限会社アラカワハウス(豊後高田市)」
■無料相談会:令和6年度無料相談会 
■編集後記

■センター便り:2025年問題目前!事業承継とM&Aの最新動向と注意点
 「事業承継2025年問題」と言われて久しいですが、いよいよ来年に迫ってきました。全国47都道府県に設置された「事業承継・引継ぎ支援センター」に寄せられた相談件数および成約件数はともに増加傾向にあり、2023年度は過去最高を記録しています。
 
 全国的には徐々に後継者不在率は低下しつつありますが、いまだに後継者不在による廃業が全体の約3割を占めており、特に黒字廃業においては半数を超えています。このような状況下で、親族内承継は減少し、第三者への承継が増加への流れが確実に進んでいます。
また、昨今では相談件数の増加に伴い、トラブルに関する報道も増えており、新たな問題となっています。
 事業承継やM&Aを取り巻く環境は急速に変化していますが、現状では法規制が存在せず「中小M&Aガイドライン」に基づいて業務が行われています。直近の第3版改訂では、仲介者やM&A支援機関の質を確保するため、営業・広告に関する規律や、仲介者に禁止される利益相反事項等が具体的に示されました。

 さらに、事業譲渡や譲受の当事者間におけるトラブルへの対応についても追記されており、不適切な事業者を排除するための取り組みが求められています。
 当センターでは、「中小M&Aガイドライン」を遵守し、相談者保護の観点から、高齢の中小企業事業者の皆さまが安心してご相談いただける体制の確保に努めてまいります。60歳を過ぎたら、ぜひお早目のご相談をお勧めいたします。


■トピック1:「第5回アトツギ甲子園」エントリー状況
 これまで当メルマガで繰り返しご紹介してきた「アトツギ甲子園」は、全国各地の中小零細企業の承継予定者(アトツギ)を対象に、中小企業庁が開催するピッチイベントです。 先代が築き上げた有形・無形の経営資源を活用し、新規事業プランの事業化を目指すアトツギが、販路開拓・資金調達・技術開発など、ビジネスパートナーを求めて発表する場となっています。
 今年で第5回目を迎えるこのイベントにおいて、大分県は過去4回連続で決勝大会(全国大会)の出場者(ファイナリスト)を輩出しており、これは大阪府と並び全国で2府県しかありません。大分が「アトツギ大国」と呼ばれる所以でもあります。

 今年度も8月よりエントリー受付が開始されており、現在、九州・沖縄ブロックでは9名、大分県からは4名が参加を表明しています。 

・佐藤 晃輔 さん(LINKsRING株式会社/建設業/大分市)
   「旅館業経営伴走型建設事業『LINKS(リンクス)』」
・中川 貴裕 さん(株式会社T&E医療/福祉/中津市)
   「地方のシニアを健康に!いつまでも自由な生活を!」

・小手川 洋子 さん(株式会社コテガワ/卸売業 /大分市
   「土木業界」から新たな開拓へ!新感覚の浮遊浴体験を~」
・栗田 貴宏 さん(有限会社育葉産業農業/林業/豊後大野市)
   「水耕栽培では不可能とされていた ”有機水耕栽培(プロバイオポニックス)”への挑戦!」

 本日以降にエントリーされた方については、アトツギ甲子園のWebサイトに掲載され次第、当センターのFacebookやX(旧Twitter)で順次ご紹介する予定です。
 エントリーの締め切りは、いよいよ今週末の12月6日(金)12:00。地方大会出場者には開催前にメンタリングの機会を、さらに決勝大会にて受賞された方には事業ブラッシュアップのための支援など、魅力的な特典が用意されています。

 参加資格は39歳以下(1985年4月以降に生まれた方)で、まだ代表権を持たない後継予定者です。エントリーを迷っている方もまだ間に合います!ぜひ奮ってご参加ください!

■トピック2:「事業承継 伴走支援人材育成研修2024」開催報告
 事業承継支援に携わる人材の支援スキル向上を目的として、11月13日(水)から15日(金)までの3日間、大分県中小企業会館にて「事業承継 伴走支援人材育成研修2024」が開催されました(主催:大分県商工観光労働部/受託:大分県商工会連合会)。本研修には、公的支援機関をはじめ、民間支援機関、金融機関、士業の方々など、日頃から中小事業者や個人事業主の事業承継支援に携わる多くの方々、延べ94名が参加しました。
 各研修では、事業承継支援に必要な基本スキルから実践的なスキルまで、幅広い内容が提供されました。また、事例紹介やロールプレイング(ロープレ)を通じて、具体的な支援場面で活用できる知識や技術の習得が行われました。

【1日目・2日目】
中小企業基盤整備機構九州本部の三室忠之アドバイザーによる講演では、事業承継支援に必要なスキルや話の切り出し方について解説。講演後は、参加者がグループに分かれて事業主役と支援者役を設定したロープレを実施し、事業承継の課題ヒアリングや提案について議論を行いました。 

 さらに、株式会社アテーナソリューション代表取締役の立石裕明氏が、事業承継の実体験や中小企業に対する国の支援施策について講演。ロープレを通じて、伴走支援者に求められる対話力と傾聴の重要性を学びました。
【3日目】 
 九州経済産業局中小企業金融課長の本多信幸氏による講演では、事業承継やM&Aの現状や課題、国の施策や取り組みについて紹介されました。続いて、当センターの朝来浩一郎サブマネージャーと大分銀行の斎藤進一郎推進役が事業承継支援の事例を発表。
 また、京都府事業承継・引継ぎ支援センターの梅原克彦承継コーディネーターからは、経営者との対話技術やヒアリングのポイントについて具体例を挙げた解説が行われました。その後、複数の事例課題をテーマにグループディスカッションが行われ、参加者間で活発な意見交換の場となりました。

 3日間を通して行われたロープレを交えたグループディスカッションは、参加者から大変好評でした。終了後のアンケートでは、以下のような感想が寄せられました。
・実体験に基づいた講話は非常に現実味があり、聞き入ってしまった。
・ロープレを通じて他の方の支援や相談方法が非常に参考になった。
・復習が大事。教えていただいたことを自分のスキルとして身につけたい。
 これらのことから、今回の研修が参加された方々にとって実り多いものとなったことがうかがえます。

■お知らせ1:「おおいた事業承継・引継ぎフォーラム2024」アーカイブ動画公開
 2024年10月22日・23日の2日間にわたり開催された「おおいた事業承継・引継ぎフォーラム2024」のアーカイブ動画が、当センターの公式YouTubeチャンネルで公開されました。
 今回のフォーラムは、初日の「おおいたM&Aビジョン シンポジウム(大分県主催)」と、2日目の「60歳からの経営戦略セミナー」という2部構成で行われました。事業承継に関する実践的な取り組みや具体的な事例が紹介され、参加者からも高い関心を集めたイベントです。
DAY1:「おおいたM&Aビジョン シンポジウム」
 後継者不足に悩む企業を対象に、M&A(第三者承継)を活用した事業承継の有効性が、多角的な視点から紹介されました。特に印象的だったのは、「オープンネーム事業承継」と呼ばれる新しい手法の紹介です。この手法は、譲渡を希望する企業が企業名をはじめとした自社情報を公開することで、地域全体から後継者を募るアプローチであり、事業承継における課題解決に向けた可能性として注目を集めました。
DAY2:「60歳からの経営戦略セミナー」
 2日目には、ポストコロナ社会を見据えた事業継続と事業承継計画の重要性について、具体的な事例を交えて議論が行われました。特に地元企業である「えとう印刷」や「株式会社豊後大野クラスター」が実践してきた事業承継の取り組みは、多くの参加者にとって実践的なヒントとなったことでしょう。
 これらの内容を詳しく知りたい方や当日参加できなかった方は、ぜひアーカイブ動画をご視聴ください。事業承継に取り組む経営者や後継者の皆さまにとって、今後の計画に役立つ具体的な情報を得られる内容となっています。

 また、スペシャルコンテンツとして、「おおいたM&Aビジョンフォーラム」にご登壇いただいた方々のスペシャルインタビュー動画「M&Aをリアル体験で学ぶ ~4人のリーダーが語る事業承継の可能性と課題~」を公開しました。こちらも是非、ご覧下さい。


■お知らせ2:事例動画公開「有限会社アラカワハウス(豊後高田市)」

 お待たせしました。今年度3例目となる事業承継事例動画が新たに完成しました!
 今回の事例動画は、豊後高田市で建築業を営む「有限会社アラカワハウス」さん。創業者の荒川住夫さんから長男の荒川司さんへの親族内承継を実現されています。

 後継者の司さんは、設計士として自身の設計事務所を経営しながら、父が興した有限会社アラカワハウスの事業を引継ぎました。さらに、新規事業として地域の活性化を目的とした「古民家再生プロジェクト」を始動。空き家だった古民家を素敵なカフェ&一棟貸しの宿にリノベーションし、地域で大きな話題を呼んでいます。
 
 「息子が設計した家を父が建てる」。心温まる親子の承継ストーリーを、当センターの公式YouTubeチャンネルでぜひご覧ください。

■無料相談会:令和6年度無料相談会
 大分県事業承継・引継ぎ支援センターでは、いろいろなニーズに合わせた以下の相談会を開催しています。いずれも「相談無料」「事前予約制」です。

1.”はじめの一歩”相談会(常設相談)
「事業承継について概要を知りたい」、「何から始めたらよいのか分からない」などの ”はじめの一歩”的なお悩みをお持ちの方を対象に、当センター内にて専門相談員が常時対応します。

2.”はじめの一歩”相談会(エリアコーディネーター出張相談会)
当センターのエリアコーディネーターが、県内各地へ出張してご相談に応じます。

3.税務・法律 相談会(定例相談会)《会場:大分県中小企業会館 13:30~16:30 ※1枠50分》
毎月第2月曜日、第4月曜日に定例開催している、税理士、弁護士による個別相談会です。
税務面、法律面での具体的な疑問、お悩みに専門家がスバリお答えします。

 【12月・1月の 税務・法律 定例相談会】※1枠50分
 ・第2月曜日(税理士) 12/9(月)、1/14(火)
 ・第4月曜日(弁護士) 12/23(月)、1/27(月)

■編集後記
 「お知らせ2」でご紹介した豊後高田市の「有限会社アラカワハウス」さんの事例動画。公開を前に、当社を担当した矢上エリアコーディネーターから試写版のチェックを依頼されました。
 早速視聴してみると、先代であるお父様と後を継いだ息子さんの姿が丁寧に描かれており、じんわりとした心温まる親子のストーリーに感動!タイミングよく流れるBGM効果も相まって、仕事ということをつい忘れ、一人ウルウルしながらテロップをチェックをする羽目になりました。
 承継完了までの紆余曲折やお二人の関係性が視聴者にしっかりと伝わるよう、修正箇所をいくつか挙げさせていただき、制作会社さんのセンスの良さでさらに素晴らしい内容に仕上がっています。
 親子承継だけでなく、祖父から孫への承継や、事業存続の救世主ともいえる第三者承継など、今年度も様々なタイプの事例動画が続々と完成しています。仕事の疲れを感動で癒したい方にもおススメ!ぜひご覧ください。

 最後までお読みいただきありがとうございました。それでは次号をお楽しみに! (承 継子)

・本メールの送信元メールアドレスは送信専用です。お問い合わせ等につきましては、 こちらからお願いします。
・メールマガジンの配信解除は、 こちらの「解除フォーム」からお願いします。
・登録内容(メールアドレス等)を変更される場合は、お手数ですが、 こちらから一度登録を解除し、改めて登録しなおしてください。

ーーー ◇◇◇ ーーー

発 行:大分県商工会連合会|大分県事業承継・引継ぎ支援センター
所在地:大分市金池町3-1-64 大分県中小企業会館5F
電 話:097-585-5010 [受付時間] 平日 9:00-17:00
ホームページ :  https://www.oita-hikitsugi.go.jp

Copyright (C) 2021-2024 大分県商工会連合会|大分県事業承継・引継ぎ支援センター